トレイル・オリエンテーリング(トレイルOと略します)は個人競技のスポーツです。
その競技は主に屋外で行います。
体験コースや初心者向けの競技は公園で行われることが多いですが、経験を積んだ上級者向けの競技には森の中のコースを使用します。
スタートとゴールがある競技です。
トレイルOは障害のある方が楽しめるスポーツとして、1980年、オリエンテーリングを元にスウェーデンで生まれました。
障害者も健常者も同じ条件の下で競い合い、楽しむスポーツとして世界的に普及が進んでいます。
すなわちトレイルOは真のバリアー・フリー・スポーツと言うことができます。


オリエンテーリング・マガジン2002年12月号に掲載された「トレイル・オリエンテーリングの世界」も御一読下さい。




トレイル・オリエンテーリングの定義

トレイル・オリエンテーリングは、地上に印されたいくつかのデシジャン・ポイント(Decision Point、DP)を、
ルートを考えながら指定された順番にまわるスポーツである。
競技者は、各DPにおいて、そのDPに対応するコントロールに設置されたフラッグ郡のうち、
どのフラッグがコントロール位置説明に合致し、また地図上に印刷された円の中心のものであるか(無い場合もある)を
選択するために地図を詳細に解読する。



トレイルOでは地図(↓一部)と方位磁針(コンパス)を用います。地図はスタートの時に係員から受け取ります。



地図には直線で結ばれた△、◎、○の印、更に○の脇には数字が赤色で印刷されています。
△はスタート、◎はゴール、○は見に行かなくてはならない場所(「コントロール」と言います)をあらわしています。


見に行かなければならない所は、順番通りに行かなければなりません。

またこのとき、競技者は道しか通ってはいけません

…さて、たとえばここで13番コントロールに来たとします。


13番コントロールはこのような様子です。


ここで地図をもう一度見てみます。このようなものが印刷されています。

これを「コントロール位置説明」と呼びます。さてそこで問題です。

「この位置を示している白とオレンジ色のフラッグは3つの内どれでしょう?」
というのが、トレイルOにおいて競技者に与えられる課題です。

このコントロール位置説明は記号で表わされていますが、これを日本語にしますと、「岩、高さ2.5メートル、北側」となります。
1番左の「13」という数字はコントロール番号、すなわち地図に書かれている数字です。
その次の「A−C」は「左からABCと3個の印(「フラッグ」と言います)がある」ということを示しています。
▲は「岩」を、数字は高さを表し、一番右は、小さな点「・」が円の上にあるので、これで「北側」を表しているのです。

この位置説明は、初心者の方には最初から日本語で書かれているか、記号の説明の一覧表をお渡しするので心配は要りません。


さてこの13番コントロールの解答は,「C」となります。

写真中の○で囲まれた桃色の立て札は「ディシジャン・ポイント」(「DP」と略します)と言います。競技者はまずここから
各フラッグを見て、左から順にABCとフラッグを確認する必要があります。
なお正しいフラッグを考える際、道から外れなければどこからフラッグを見ても構いません
これと同様の作業を各コントロールで行い、その正解数を競うのがトレイルOです。


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