日本スプリントランキング(NSR)実施要綱   2007.3.28 改訂


■ 日本スプリントランキング(NSR)の決定
1.NSRは、過去1年間(52週)のNSR対象大会のうち、NSR得点の高い方から4レース
  までの合計点を4で割った値(小数点以下2位を四捨五入)をその時点でのラン
  キング得点とし得点の高い方から順位をつける。(52週間を経過したNSR得点は
  抹消させる)
2.但し、過去1年間でのNSR対象大会が10レースに満たない場合は、上記NSR得点の
  抹消は行わず、合計10レースになるまで遡って集計対象とする。
3.予選・決勝方式を採用する大会においては、決勝のみを対象とする。

■NSR対象大会の要件 (※は経過措置として認める)
1.競技形式について
  IOFの競技規則で定義されたスプリント競技の競技形式およびプロファイルに
  準拠していること。(以下にその一部を抜粋)
   <地図>
     ・縮尺は1/4000または1/5000 
     ・等高線間隔は2.5m以下     ※5mも可
     ・地図表記はISSOMまたはJSSOMを使用することが望ましい
   <スタート間隔>  1 分
   <想定ウイニングタイム> 12〜15分  ※20分程度までは可
2.対象クラスについて
  男女とも最上位クラスを対象とする。
但し同一コースを同一の競技条件で
  他クラスが使用している場合は、そのクラスも対象とする。

3.テレイン および地図について
  以前に大会が開催されたことがあるテレインで大会が開催される場合は、
  オリエンテーリングに使用されていない期間が1年以上あり、再調査・
  作図された地図が用いられることが望ましい。
4.大会コントローラについて
  コントローラが任命されていることが望ましい。
5.大会要項について
  大会開催日の2ヶ月前かつ申し込み締め切りの1ヶ月前には、一般に入手
  できる状態にあること。

  上記要件を前提にNR作成委が選定し指定する。

■NSR対象大会の公表
1.NSR対象大会は、申し込み締め切り日の1ヶ月前までにNR委のWebにて公表
  する。合わせてO-マガジン、各種メーリングリストなどを通して公表で
  きるよう努力する。
2.NR作成委が事前に主催者、主管者と話し合いを持つことができ、上記NSR
  対象大会の要件が満たされることが確認できた場合には、大会要項の発行
  以前に公表することもある。また大会要項に、NSR対象大会であることを
  表示できるものとする。

■NSR得点の計算方針
 NSR得点には、順位得点のほかに所要時間のトップ比によるトップ比得点を
 導入し、前者に2割、後者に8割の重みを与える。
 NRが、大会ごとに有力選手の参加状況に応じてカテゴリー分けをして、その
 大会グレードを決めているのに対し、NSRではトップ比得点の計算時にその
 大会を完走した選手の中で直前NSR得点の最も高い得点を用いることにより、
 自動的に大会のグレードが決まる方式を採用する。これによりエントリーし
 た選手ではなく実際に走った選手間の関係で得点計算をしていることになる。
 1.NSR得点は、トップ比得点と順位得点の算術合計とする。
 2.トップ比が130%を超える選手は対象外とし、トップ比得点、順位得点共
   に与えない。
 3.大会のカテゴリーは定めず、完走選手の中で直前順位が最上位の選手の
   ランキング得点の80%を、その大会で1位の選手が獲得できるトップ比
   得点の満点(トップ比満点)とする。
  ※ランキング得点100点の選手が完走した大会での満点は80点となる。
 4.個々の選手のトップ比得点は、
    トップ比満点×トップ選手の所要時間/当該選手の所要時間
 5.順位得点は1位を20点とし、2位18点、3位16点と順位が下がるごとに2点
   を減じた得点を、最大10名まで与える。
 6.特例として世界選手権のスプリント競技は、決勝に進出した選手のみを
   対象とし、そのトップ比満点は常に80点とする。

■運用方針
 1.2006年4月以降の指定大会で、少なくとも1レースでトップ比130%以内で
   完走した選手のみをランキング対象選手とする。
 2.女子が男子クラスに出場し、ランキング得点を獲得した場合は男子ラン
   キングの集計に含めるが、女子クラスが別にあって男女が同一コースの
   場合は、女子クラスの中での扱いとする。

■理解を深めるための解説
 例として、直前ランキング得点が80点の選手を想定して、いろいろなケース
 を試算してみる。まず参加した選手の中で、自分が最も高い直前ランキング
 得点(80点)を持っていたとして、自分が1位になった時は、
  80×0.8+20=84点
 がもらえる。これは直前ランキング得点の105%が得られることに相当する。
 次に例えば直前ランキング得点95点の選手が参加していた中で1位になったと
 すると、
  95×0.8+20=96点
 が得らえる。これが上位者に勝った時に高得点が得られる例である。
 もしその95点の選手に対して秒差(比率は100%)で2位になった時は、
  95×0.8×100%+18=94点
 トップ比が98%で4位だった時は、
  95×0.8×96%+14=87点
 2位であってもトップ比が90%だった時は、
  95×0.8×90%+18=86点
 となる。

以上