会報みち・オリエンテーリングクラブみちの会 1975年10月号
10・10第5回「みちの会」OL大会開催さる。
[概況]10月10日、体育の日、快晴という好条件のもとで、第5回「みちの会」OL大会は、個人-多峰主山、徒歩-朝日山に於いて開催された。当日は個人233人、徒歩31組(約100名)の参加者を得て、「みちの会」始まって以来の大規模なものになった。
又、内容も、個人と徒歩のゲレンデを分けたり、個人のクラス分けを前回の2倍の12クラスにしたり、より充実したものにしていったが、その反面、個人のポスト2つが紛失し、12クラス中5クラスが競技不成になったり、けが人出たり、その他前回の第4回大会よりも、大会の規模が大きくなったのに比例して、ミスが多くなってしまった。
だが、今回の大会用地図製作(個人、徒歩)。節約を合言葉にポストを自作したり、その他の諸経費の切り詰めなどは、今後の大会の運営方法を示すものとして有益であった。
[地図]第5回大会に使用した地図は、個人徒歩ともに安藤尚一君が製作を担当し、個人用は縮尺1:1000、3色、通行可能度表示、新記号採用、徒歩用地図は、縮尺1:20000、一色、新記号採用というものであった。
特に今回の様な我がクラブに於いての公式大会用の地図作成は初めてであったが、安藤君が、オーリンゲン大会や東日本大会(秩父)での「みちの会」代表役員としての経験を生かし、無事今大会使用の運びとなった。
地図の批評として多摩OLクラブの柳下氏から、「地図としての正確さはよいが、芸術性、見やすさはもう少し、とのアドバイスを受けたが、今後これらを考慮しよりよい地図が生まれていくであろう。
[大会役員]大会実行委員長の市川政一氏、副委員長の間野義康君を筆頭に、各受持ちでの役員は精力的な働きをしてくれたが、参加者が多かったこともあって、慌てた場面も少なくなかった。やはり動ける役員の養成が必要であろう。
[参加者の話]イヤー、むずかしかったが、面白かった。ただ、もう少し通行可能度を生かしてもよかったのではないか。
[大会実行委員長市川政一氏の話]個人クラスで不成立のクラスがあったり、けが人が出たりして、まことに申し訳ないと思う。大会運営に関しては、大小の差こそあれ、ミスというものは、避けられないものであるが、今後この失敗を、どの様に生かしていくかが、さしあたっての課題であると思う。
以下個人各クラスの参加人数優勝者を記載します。
H21A (60名) 鈴木規弘 (国分寺高)
H21B (20名) 高橋徳次 (深谷OL)
H35A (33名) 清水良隆 (東京OL)
H35B (6名) 菅沼伸之 (練馬区)
H52→(4名)→篠崎信夫→(世田谷区)
H18A (29名) ポスト紛失により不成立
H18B (23名) ポスト紛失により不成立 H14 (21名) ポスト紛失により不成立
D19A (15名) 金原朋子 (多摩OL)
D19B (6名) ポスト紛失により不成立
D32 (6名) 稲垣容子 (東京OL)
D16 参加者なし
第2回埼玉県OL大会開かれる。
去る9月24日、埼玉県秩父市において、第2回埼玉県オリエンテーリング大会が開かれました。みちの会からは個人に市川さん、間野君、山岸君の三人が、徒歩には山内君のグループが出場、雨の降るなかで健闘しました。結果男子は小山格さん(多摩OL)が、女子は長田由紀さん(東京OL)が優勝しました。
10000人の森の祭典でみちの会大活躍
サンバードオリエンテーリング大会
サンバードスポーツクラブ、ニッポン放送主催のサンバードオリエンテーリング大会は、10月12日、小雨の降るなかで飯能市の多峰主、天覧山付近を個人ゲレンデ、朝日山を徒歩ゲレンデとして行われました。我が「みちの会」からも選手が多数参加し、殆どの選手が入賞した上、個人クラスでは5つも1位を取るなど、またまた大活躍しました。
以下に成績の一部を記載します。
H21A 1位 安藤尚一 (1:08:09)
H21B 1位 間野義康 (1:37:09)
H21B 8位 市川政一 (1:59:41)
H35A 2位 諏訪侃 (1:47:25)
H42A 1位 山岸悦二 (1:05:25)
H18A 1位 山岸倫也 (1:25:18)
H18A 3位 岡部一宏 (1:34:48)
H14A 1位1片山裕元 (53:51)
H13B 3位 吉田勉 (1:06:53)
4位 落合信政 (1:07:47)
5位 大沢一彦 (1:09:02)
6位 小島卓也 (1:10:10)
H13C 1位 石井隆 (46:44)
3位 大釜鉄太郎 (54:55)
D19B 2位 安藤公子 (1:58:36)
D15C 1位 杉山千秋 (1:35:36)
以上は個人クラス、また徒歩においても山内君のパーティー、片山一家のパーティーが優勝しました。
今大会では安藤君、山岸君、片山君の優勝は大きかった。しかも、みちの会としては、H13B,H13C,D15Cなど若手が非常に活躍したことほうが大きかったと思われる。特にH13Cの石井君、D15Cの杉山さんの個人初出場、初優勝という成績は驚くべきである。今後の活躍が期待される。(山岸記)
サンバードOL大会裏話
この日のゲレンデは、個人、徒歩とも2日前の「みちの会」5th大会のゲレンデとすっかり同じ。みちの会で走った人達には走りやすそうだった。特に地図を作った安藤君、コースセッターをした山岸君の2人は、もう自分の庭同然で楽々優勝といった感じだった。安藤君は自分の作った地図と比べての批評をつぶやきながら走るなど余裕をみせたが、彼がつぶやきながら走っているのをみて国分寺高校OL同好会の一人は「安藤さんが何かぶつぶつ言って走っている」とびっくりして何事かあったのかと思ったそうである。
またこの日は、6今での人には賞状と賞品が贈られたわけだが、1位を5つ、2位を2つ、3位を3つ、4・5・6位をそれぞれ1つと沢山の賞品を得たみちの会に「賞品泥棒」の声も聞かれたとか、これも成績のよさを示す一つの目安だと思うと思わずにんまり。(山岸記)
サンバードOL大会優勝者の声
H21A優勝 安藤尚一 地図もコースもあまいあまい。多峰主の南側斜面を下ろしたのは危険だ。
H18A優勝 山岸倫也 是非とも1時間10分を切りたかった。
H14A優勝 片山裕元 第5回みちの会大会の経験が役にたった。優勝できてうれしい。
H13C優勝 石井隆 やった初優勝。45分を切りたかったな。
D15C優勝 杉山千秋 優勝なんて以外。少々難しかったけれど雨降っていて気分がよかった。今後もがんばりたい。
OLワンポイントレッスン
No.2
Constructing mental image of the terrain[地形理解]
オリエンテーリング競技の間、時々ランナーは想像力の助けをかりて地形どの様に見えるか描いてみなければならない。すなわち、地形が立体的なものみ翻訳されなければなりません。これはルート選択を行っている時、又はアタックポイントからポストへ進む時行われるものです。ポストをとらえるにはもちろん早く集中的な地図読みによってなされるべきです。もちろん想像力で正確に判断することはむづかしいことです。しかし、経験を積んだオリエンティアは普段いつも彼が理解した地形からある重要な要素を含んだ適切なよいイメージを組み立てることが出来ます。その様なオリエンテーリングの抽象的な部分をれんしゅうするのは、非常にむづかしいことです。経験がこの種の地図読みでは基礎にならなくてはなりません。そしてこの経験というものは全ての読図訓練の中に内包去れているのです。
感想
「みちの会」第5回大会役員を経験して。
佐藤健 徒歩
僕は、10月10日の第5回大会で徒歩OLの役員をやらせてもらいました。自分としては初めての役員でしたがスタートのタイマー役とポスト撤去、それにポスト付けをやりました。スタートでは家族で参加して来た人達と親しくなれてとても嬉しかった。徒歩の参加者が少なかったせいか、ここでは全体的に暇でした。ポスト撤去では僕たちが回収してくるポスト13個のうち1個が盗まれ、時間とぼくのOL技術の未熟さのかんけで最後の4個のポストが見つけられませんでした。この日、ぼくとしては大失敗に終わりましたがこの次行うときには、こんな事のないようにしていきたいと思います。
小島卓也 個人
10月10日の大会で初めて役員をやらせもらいまいた。ゴール係でしたが、何をやるのか詳しく分かりませんでした。当日は計算係をやらされた訳ですが、普通の10進法の計算ならともかく慣れない60進法の時間の計算となると最初のうちは全然わかりませんでした。しかし慣れてくるにしたがって正確に早く出来るようになりました。また、何人かが続けてゴールに入ってくると大変でした。後はポスト撤収をやりました。今回の大会はいままでよりずっと大規模でしたが、ポストがなくなったり、けが人も出たりして市川さん達はたいへんだったと思います。また一部のクラスでポストがなくなったため不成立となり、大変残念に思います。ぼくたちもこうやって経験を積んでいき、いつかはぼくたちだけでこういった大会を開きたいと思います。
緊急レポート
岡部一宏
「OL女子大生暴行事件に思う」
去る10月19日、高麗峠付近で国学院大学夜間部に通う二人の女子学生が、見知らぬ男から暴行を受けたことは、日本OL界発展の上に大きな汚点を残した。OLというスポーツが、明るく健全なものであるということで、脚光をあびはじめた時だけに非常に残念でならない。事件がなぜ起こったかという問題については、数々の新聞、雑誌、テレビ等でいろいろな意見が述べられているが、今私が一人のオリエンティアとしてここに言いたいことは「OLは危険なスポーツではない」ということである。確かにOLというスポーツは危険性を持っている。しかし、それが今度の事件おきた、原因の全てではない。むしろそれはほんの一部に過ぎないと私は考えたい。
11月1日付けの飯能文化新聞紙上で、ひどくOLをけなした投書が紹介されたが、あの投書を書いた人は果してOLを経験したことがあるだろうか。おそらくあるまい。一度でもOLをやった事のある人はあれ程酷いことは書けまい。そうでなくとも、まだまだ発展途上にある日本のOL界で特に女子選手の数は少なすぎる。そして、この事件。今我々は「女子の個人参加を控えさせる(10月21日の文化新聞)」より他にないのだろうか。いやそれは負け犬の姿に他ならない。問題にぶつかったら策を講じてそれをつきやぶり、そして進んでいく。それこそ「若さのみちの会」の名に恥じぬ行動であると思う。この間、新聞に犯人のモンタージュ写真がのったが何はともあれ早く犯人が捕まることを願ってやまない。
OL大会情報、11月
11月9日 横浜OLC,OL大会(長津田)
11月9日 JOLC公認、中国四国大会
11月16日 千葉県ブロック大会(茂原パーマネントコースオープン大会を兼ねる)
11月16日 飯能市民徒歩OL大会 (天覧山グランド、当日参加可、参加費無料)
11月23日 千葉県ブロック大会 (君津)
11月23日 JOLC公認、中部日本大会 (岐阜)
11月23日 鹿野山OL大会 (詳細未定)
11月30日 第4回多摩OL大会
以上詳しく知りたい人は間野まで
編集後記
第5回大会がどうにか終わり、成績表の発送もすみ、連日の忙しさから開放された今日この頃、そのためか、10月号の発送がおそくなってしまい大変申し訳ありませんでした。なお、来月からはもっとクラブ員の声を開放に載せたいと思います。OLに関することなら何でもOK。11月20日までに間野宅まで持ってきてください。
「秋深き隣は何をする人ぞ」この芭蕉の名句、なかなか味わいのあるものです。みなさんは、「OLをする人ぞ」と胸をはって言えるようがんばってください。
会報みち 1975年10月号
昭和50年11月5日発行
オリエンテーリングクラブみちの会