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第24回笠岡市オリエンテーリング大会
2005年4月24日() 岡山県笠岡市白石島
コース解説 MWN/少年少女/女子組

【全般】
この大会ではコースは4個作られた。コースを設定する順番として、まず最高難易度の第1コースを作成する。その次に初心者向けの第4コースを設定する。その間のクラスではこの2コースの間を埋めてゆく作業となる。そういった意味で、第4コースは大会のコースコンセプトとコースレイアウトを左右する重要なコースである。今回この第4コースにMWNクラス、少年少女組、女子組を回ってもらった。

テレインは島の西部。この地域は、森が深くなく、遊歩道もしっかりしている。里に下りれば帰り道に迷うことも無い。眺めが良い。初心者用コースを組むには最適である。

コースとテレインは簡単だが、今回からは地図が生まれ変わっている。少し複雑、そして正確になった地図をきちんと読みこなすことで今までにないオリエンテーリング体験になるだろう。

コースはまずは導入編から始まる。オリエンテーリングとは? E-cardの使い方。地図の読み方、景色のよさ。歩く速さでもテンポよく次々と現われるコントロール。
気が付けばオリエンテーリングに夢中になっている。期せずして雄大な風景に出会い、ここでちょっと一休み。お弁当を食べるのもいいだろう。コース最後にはちょっとだけチャレンジと失敗があり、ちょっとした悔しさとともに飽きないうちにフィニッシュ。そんなストーリがコースには織り込まれている。


【大会を終えて】
MWNコースの優勝タイムが35分。女子組の優勝タイムが40分。少年少女組の優勝タイムが45分。ちょうど良い設定になったと思う。




少年少女組
E-cardが珍しそう
(→1) 港方面の公園
参加者が白石港から会場に来る途中に公園の横を歩いてくる。ここにフラッグがある。最初のコントロールをスタート前に見せてしまっている。
これは意図的に行っている。
初心者に対して、コントロールフラッグとはどのようなものかを説明するのには実物を見せるのが一番である。スタート時に「とりあえず最初は先ほど見たフラッグだよ」と教えてあげれば、スムースに競技に入ることができる。
そしてここで初めてE-cardを使用したパンチング動作を体験する。

白石島中心部に近い公園にフラッグを置くことで、島民に対してオリエンテーリングを行っていることを宣伝することができる。ここでパンチングを行っている姿を島民に見せることによってオリエンテーリングがどんな競技なのかを宣伝することができる。
白石港から会場にくる参加者にとっても通り道にフラッグがあることによって、白石島でイベントがあることを再確認することができる。
(→2) 海沿いの記念碑
コース的には単なる誘導コントロール。
初心者クラス、特に年少者はテンポ良くコントロールが現われることにより、楽しさを感じる。特にコース前半はその傾向が強いので、短い間隔で簡単な位置に設置することが重要である。
またこのコントロールは港に入港する船から見ることができる。オリエンテーリングのデモンストレーション、宣伝としての意味合いもあった。



(→3) 砂浜の突堤
これも誘導コントロールであり、テンポを上げるためのコントロールである。
コントロール位置が風光明媚。
突堤入り口のガードレールを乗り越えるのが大変そうだった。子供はガードレールの下をくぐり、お父さんはガードレールを跨ぐ。しかしお母さんは苦労していた。


(→4) 砂浜の岩
これも誘導コントロールであり、テンポを上げるためのコントロールである。
コントロールが旅館の前ということで、島民へのデモ効果も期待した。
ここまでの4コントロールでもう充分オリエンテーリングのやりかたは判ってきただろう。

(→5) 開龍寺北の尾根へ
ここからは太い道を離れ小径へと踏み入ってゆく。ここまでにオリエンテーリングに夢中になっていれば、小径に踏み込むにも躊躇はないはずだ。ちょっと複雑な漁村の小径をナビゲーションして、快適な新緑の遊歩道を登る。40mほど登ると巨岩の下にお遍路さんが佇んでいる。
岩だらけの尾根 基本的には小道を歩くだけ
でもその小道が・・
(→6) 瀬戸の絶景を眺めながら
(6)に至る開龍寺の尾根道は砂岩でできており、低木しか生えていない。ここからは瀬戸内の絶景が眺められる。途中にベンチや適当な岩もあり、休憩したり、お弁当を食べるには絶好だ。もしかすると上位クラスのランナーが反対方向から走ってくるのを観戦できるかも知れない。
(→7)開龍寺を通り仏塔南へ
このコースでは最もナビゲーション能力を必要とするレッグ。何度もマップコンタクトを要求する。ここまで徐々に難易度を上げてきたが、ここは地図をしっかり読まないとたどり着けない。ただしコントロールフラッグは見やすく、現地にたどり着けば容易にみつかる。ホネのあるオリエンテーリングをここでは経験していただく。
予想通り、少年少女組はここでかなり時間がかかっている。しかし地元・白石島に住むメンバーで結成された女子組はここもあっさり乗り切っている。白石島を知り尽くした者はやはり違う。


(→8) 田んぼと民家の間に
(7)が出入りにならないように設置した誘導コントロール。
しかし地図を見ないとすんなりとはたどり着けない。
すんなりとはたどり着けなくてもコントロール北や東の道路に出れば丸見えなので大きなタイムロスにはならない。
2ヶ所続けて難しいコントロールは作らない。連続失敗はモチベーションが著しく低下するからだ。
ここはさすがにミスした人は少ないようだが、皆無ではない。
面白いのが、(7)を優秀なタイムで通過している女子組のトップはこのレッグを軽く歩いているが、少年少女組は例外なくここを爆走している。(7)でのタイムロスが悔しかったことと、この区間が下りの道で走りやすかったことが原因なのだろう。

(→9/Finish)
もはや会場は遠くから見えている。気持ちよく最後は流してフィニッシュだ。