O-MAP作成の基本設定 OCAD
2003年2月9日

日本測地系に沿った地図作成
地形図の(日本測地系)平面直角座標系の座標を基準に地図を作りましょう。
違った原図相互での接合や、調査成果の再利用や接合を容易にするだけでなく、あと数年のうちには基本となるであろうGPSの利用を考えたら、必須の技術でもあるからです。(行政界をまたぐ地図を作ることは多いですよね)
以下は、日本測地系に沿った地図をOCAD使用して作成する時の説明です。

【手順1】 地図(O-MAP)の中心を決める
地形図の上で、地図(O-MAP)の中心を決めてください。
もちろん中心とすべき座標は、(茨城県なら)第9系座標系の基準点座標からの座標値XYを決定するということです。
よくわかんないけど、ここでは仮に、-2500(西へ2.5km)、+20000(北へ20km)の地点を中心としましょう。ここを中心として、1:10,000ベースで地図を作るとしたら、南北と東西に20kmの40km四方をそのベース縮尺で作図できることになります。
これは、その地図が周辺地域で1枚で独立しているなら、複数枚の原図の接合部のどこかか、地形図で座標の入れてある角でもいいだろうし、O-MAPを周辺で他にも何枚か作るなら、全体での中心を考えた方がいいでしょう。

行政地図の座標系とその原点は地域によって異なります。
これに関する国土交通省の告示はこちらです

【手順2】そのあたりの磁北偏角を知る。
場所によって違いますが、仮に西偏6度50分なら、-6.833degです。

【手順3】O-CADの設定
[options]-[Scales]のダイアログで、設定をしましょう。

Map Scaleを設定します。
例:1:15,000に指定すると、この地図はベースを1:15,000で作ることを意味します。

[Real World Coordinates]のラジオボタンを選択

先ほど中心と決めた位置のオフセットをいれます。
例: Vertical: 20000m / Horizontal: -2500m
メートル指定の理由:
GPSから吐かれるDXFフォーマットの1論理単位を1mとみなしてデータをインポートするためです。

Angleを設定します。
例:磁北偏角が西偏6度50分なら-6.83と入力します。

Grid Distanceを設定します。
例:250m
これは、原図にひく平面直角座標系の座標にグリッドを引くのに、平面直角座標系の250m単位を利用することを意味します。もちろんこれは調査原図のグリッドであり、調査時には各自が磁北を原図にひいて、調査しましょう!

[OK]ボタンを押します。
これで、決めた中心位置を中心に地図を作る基本が完成します。
上記の例ではグリッドは傾いて、表示の中心も-2,500,20,000となります。

解説
OCADは、作図範囲が、XY軸それぞれ、-2,000〜2,000の 4,000四方(論理単位)が作図可能です。この論理単位ですが、1論理単位をPater Coodinate(紙座標系)で、1mmとみなしています。
国際的に使用するオリエンテーリングの地図は、1:15,000だと決められています。ということは、4,000論理単位四方は、紙座標系で4m四方、オリエンテーリング地図で表せる(作図できる)広さは60km四方にも及びます。