OCADクリニック
/リーダーシップコース
講習会報告
報告者
木村佳司
2000年7月20日
文京区シビックセンター(東京都)

概要
主催:CAMAP研究会(会長:尾上俊雄)
講師:山川克則

オリエンテーリングマップをコンピュータで作図する機会が増えてきました。その中でもOCADは世界でそして日本で最も利用されているCADツールです。そんなOCADを使用した地図作成の講習会に参加してきました。

参加者は20名ほど。シビックセンターの講義室がほぼ満員になりました。
講義は壁面にプロジェクタを使ってOCADの拡大画像を投影し、そこで実際のOCADの操作を参加者全員が見て、自分のノートパソコンで実際に操作してみるといった形で行われました。
 講義は、短い時間を活用しようと朝から夜まで食事を除いてほぼ連続で行われましたが、参加者は貴重な機会を逃すまいと真剣に講義を聞き、質問も活発に行われていました。


 

このクリニックの目的
この講習会は、O-map作成方面での未来を担う人材を育てることを目的に開かれました。
今後も1〜2年に1回は行っていく予定です。次回は、もっとしっかりと泊まり込みで行うつもりだそうです。
 オリエンテーリングマップ作成ツールであるOCADは、国際的O-MAP作成ツールとして認知され、新しいO-map国際作成基準「ISOM2000」では、OCADで描くことを前提として制定されています。 OCADは、もはや我が国でも充分普及したと云える状態になったと思います。

 それはパソコンが数年前と比べて驚くほど安くて高性能なモノが出回るようになったことが要因のひとつでしょう。そして、パソコンが使える者ならばOCADもあれこれいじっているうちに、とりあえずは手っ取り早く使えてしまいます。手書きの頃に比べて随分敷居が低くなったものです。しかもCADですから、線号は誰が描いても均一です。

 しかしながら、そこには危険もあります。思い込みによる誤操作、それにともなう大きな歪みなどがOCADを使って地図作成する際の問題としてクローズアップされています。
 OCADは正当かつ正統に使えば、校正出しが容易で、その後の修正も容易ですから、手書きの頃よりはるかに正確かつ美しく地図を作成することができます。これを正しく効率的に使用すれば今までより楽に美しい地図が描けるのです。

講習内容:
フィールドコピー、クリーンコピーのocad作図のための書き方
ocad作図のまとめ方、クラブ員への分担作図の進め方
効率的なそして正確な歪みの無いもしくはズレや歪みを修正して行く作図の方法
綺麗な曲線や正確なオブジェクトを書くための技
印刷用のトンボをocadファイルに描き込む技
あらゆるベクタ画像(シンボルマークやロゴ等)をocad化する方法
カラー設定の話
新たな記号を作成するための構造理解とその実践
印刷までの工程の話
ダイレクトプリント等昨今のバカ安の印刷方法への出し方
確認されているバグとその回避法
コース作図とディスクリプション作成
パークO等大縮尺の地図作成の場合の留意点
デモ版の利用価値と作図分担
GPSの利用法