EPSファイルではストリートバーダーラインを切ってくれない
1999年9月17日現在
 

Q EPSファイルがうまく作れません。
  OCADでマップ制作中ですが、公園地図のため、歩道を表す、二重線の道を作りました。
 中はオレンジです。色の優先度はオレンジ(道路用に新番号設定)をストリートを表す茶と道のへりを表すストリートボーダーライン
の間に置き、道のへりはストリートボーダーラインを使いました。
それで道の交差・分岐はストーリートボーダーラインが消えてうまくいったように画面上は見えましたが、EPSファイルで見ると、従来のメインロード(中が茶)同士はちゃんとストリートボーダーラインが消えているのに、私の作ったシンボルはオレンジがストリートボーダーラインを切っていません。
 画面ではうまく行っているのに、EPSファイルではなぜ駄目でしょうか。どう設定をしたらいいのでしょうか。

A カラーセパレーションも定義しましたか?
   歩道用のオレンジ色のinfillのカラーを定義した時に、スポットカラーの方のカラーセパレーションも定義しましたか? ここに何も数字を入れずにPRINTでスポットカラーセパレーションのEPSを出力するとうまく行きません。
ちなみにこの状態でCMYKのEPSの出力の方はOKです。

 
   定義したと思われる orange のカラー定義が、yellow100のみ
指定した場合、CMYKのEPSの出力の方(実際の印刷でプロセス4色を想定)はOKですが、spotカラーeps出力でblack.epsをだした場合(o-map5色の印刷を想定)、道路のクロスはダメになっています。

 これは、orangeのカラー定義のところで、street infillのと同様にblackを「0=ゼロ」と定義してやればOKとなります。
これがいわゆる白紙のことで、道路のクロス部分を埋めてその上にinfillする色をのせるということですね。ISOM2000では、公園マップの歩道のinfillについても定義されるとのことですが、色の定義は茶30%と、black「0」%ということになりますか。

 さて、CMYKの方ではうまく行く原理ですが、これは ocad ではデフォルトでは全てのオブジェクトが oveprint off の設定になっているからです。(color定義のところでさらに define color を開くと overprint のチェックボックスが出てきます。

 これは下面の色を出さないということで、infill した色(この場合orange)の overprint off によって道路のクロスを消しているわけです。
 では、なぜocadでは(イラストレータ作図ではとっても気を遣わなければならない overprint が全部 off でOKかというと、spot color で出力することを想定しているから、そんなこと気にしないで各色がちゃんとでればいい、したがってブラッククロスを消す「0」定義だけ気をつけていればいい、というわけです。
(私は、イラストレータfileにしてから印刷に出すので、オブジェクト毎に overprint はイラストレータ上で再設定しています)

 実際その color のところで help を呼び出して overprint のところを読むと、CMYKで出力する場合は、black に overprint on のチェックを入れるように薦めています。4色印刷の場合この方が印刷しやすいし、仕上がりが良くなります。overprint 無しの場合、黒の周りが微妙な印刷ずれで白く空くことがあります。

 デジタル的な印刷手法が普及しトンボ合わせ等の職人的技術が不要になるほど技術が発達して行く中、ISOM2000では4色プロセス印刷も可としているそうですが、そうなるとこの辺の理屈は高度なことではなくて基本事項になっていくのでしょうか?