菅平高原地図調査感想
2002年05月06日

 


 今回の調査はGPSのおかげで3倍速で調査が進みました。本来何点もから三角測量と歩測をしてようやく確定していた岩などの特徴物が最初から場所が決まっている!
今までのように周囲を何往復もしない分、時間はかからないし、体力的にもロスが少ないし、恐ろしいくらいの効率化調査でした。

 たとえば、牧場の中の1個の岩を地図に載せるためには、周囲の定点(柵や道の曲がり、既に固めた定点など)との間でコンパスを用いて角度をはかり、フィールドコピー上に薄く線を引き、それらの線が重なるポイントを歩測で確認しながら定めることによって確定しなければなりませんでした。

 しかし、GPSの登場によってそれら1サイクルに5-20分以上はかかった作業がナシ。まさに驚異的というしかありません。スキームのラインもしっかり押さえてあるので境界がゆがむことも考えられないです。まさにエクスプレス調査です。あまりに速く調査が進むものでクリーンコピーを描くのが追いつかないくらいでした。

 一方、「歩測」や「ベアリング」などの基礎作業が抜けたことで、調査者が本来行うべき、地形から地図への表現力がより強く問われる調査でもありました。如何に地形を表現するか、植生を表現するか、表現力が真正面から問われる調査です。機械化が進んでも最後にのこるには人間の表現力のようです。