1999年全日本リレーオリエンテーリング選手権大会
長野県選手団の感想
1999年11月7日 兵庫県大河内町峰山高原
    
◆団長 島崎和彦

1. 団長として
正直言って、今回、全日本リレーに参加するつもりは全くありませんでした。確かに去年の小田原での大会は、それなりに盛り上がりましたが、今年は遠くで大会があるんだなあ、まあ、僕には関係ないや。そんな感じでした。
ところが、6月に木村さんから団長の話が持ち掛けられてしまったのです。いやー、ほんとに寝耳に水でした。団長ですよ、団長。何をするのか前団長に聞いてもわかりません。結局引き受けたわけですが、今大会が終わった今も、団長の仕事って何なんだか結局わからずじまいでした。なんせ、ほとんど監督任せでしたからね。ま、せいぜい応援団長ってところですか。
 それでも、結果的には歴代史上最高位の順位を付けた長野県選手団の団長っつーのは響きがいいですね。プログラムを見ると、監督の前だし、あの村越さんとか、本物尾上さんとかと同列なんですよね。いやー、ふつつかな団長でしたが、皆さま本当にお疲れ様でした。

2. 観客として
 とにかく、長野県代表チームの活躍は、純粋に観客として非常に興奮しました。本当に、応援のしがいもありましたね。偶然ながらもらえた特別賞は、我々の応援も含めてのことだと解釈しています。去年に比べて会場レイアウトがすっきりしていたので、レースの動向をうかがうのが非常に楽でした。

3. ランナーとして
 おまけですが、一般参加者としての感想です。まさか今年大阪以西で大会に参加することになるとは思いませんでしたが、非常に素晴らしいテラインでレースが出来て、満足しています。が、ちょっと気になったことがいくつか。ありました。
 1.コースの丸、線が細くて見にくかった。
 2.笹ヤブの切り開きのテープ誘導はテクミで言って欲しかった。
 3.ユポ印刷の地図は、折り曲げると印刷がはげてしまって見にくかった。
しかしながら、非常に精度の高い地図だった(と思う)ので、気持ち良くレースが出来ました。結果も個人的にはまあまあで、それなりの課題もまた見つけました。ほんとに気持ち良かったので、もう少し上級なランナーを目指そうと心に誓ったのでした。

◆男子選手権3走 兼監督 丸山茂樹
 最近の調子どおり、ひどいレースでした。黒田の5人抜きの影で、ひそかに5人抜かれをやってしまった自分自身に逆MVPをあげたいです。こんなレースをしていると「監督専任」というジョークがジョークでなくなってしまうので、気合入れてがんばります。
◆男子選手権1走 元木悟
 石川での都道府県対抗リレー試行大会に初めて出場して以来、全日本リレーではずっと長野県を背負って走ってきた。大学以来13年間、公認エリートを走るための力を維持しながら、全日本リレーで、弱小県である長野県をいつかは入賞させたいと思い続けてやってきた。木村さんや鳥川君、宮崎君ら長野県協会の理事たちや、長野県OL協会員(公認指導員)として登録してくれた新潟大学や信州大学の仲間たちとTeamを組みながら入賞を目指してきた。

 入賞に最も近付いたのは石川の試行大会。1走でやや出遅れたが、2走の元木で3位まで順位を上げ、3走の木村さんでも入賞圏内にいながら、結局10位。その後の全日本リレーでは今回まで1回も得点を獲れていない。

 千葉の第3回大会では大雪による交通混乱で元木が会場に到着できず、静岡の第6回大会では1走の元木で3位になりながらも、2走の欠場でTeamが崩壊し、いずれもウムスタート。

 福島の第4回大会では初の得点のチャンスながら、帰国直後で時差ぼけの1走の元木がコントロールカードを無くしてスタートし、よもやの失格になる。その他の大会では長野県は最初から波に乗れずに惨敗であった。何度も何度も挑戦しながら、強豪県の壁は厚くのしかかった。

 そして、今年。昨年メンバーの丸山君に、筑波大学出身の公認エリートである加々美君、そして心境著しい信州大学現役の黒田君が加わる布陣。他県の布陣を見ると、狙いは8位程度。4名の出来が良ければ5位か6位といったところか?前夜のミーティングでもそのことを皆に告げ、5位か6位になったら胴上げだと場を盛り上げた。

 元木はと言うと、ここ数週間、飲み会続きの寝不足で体調不良の中、久々に入賞の手応えを感じ、気持ちだけは盛り上げていた。ただ、ここ2年間、月間50kmの走りしか出来ない環境で、1走の顔ぶれを見れば、東京(利光)・神奈川(上坂)・兵庫(石井)・
埼玉(柳下)・栃木(石澤)らの高速パックからあまり離されずに、出来れば5位以内で2走の加々美につなぐことが目標であった。しかし、1走では失敗したことが無いことと、テクニカルテレインであることで、走ってないけど気は楽であった。

 さて、当日。スタート前も緊張せずに過ごせ、スタート枠でも随分余裕があった。スタート後は1走集団の最後尾を走り、地図をゆっくり見回した。まず、スタートフラッグ後に東京がC薮の中へ突っ込み、集団から外れた。前半は集団の後方を走っていたが、3ポのテクニカル地帯で、すかさず集団から抜け出し、最初の勝負を仕掛けて、兵庫、栃木、千葉(香取)とともに前へ出た。しかし、大きな道の分岐で元木が単独で30秒程度のミスをしている間に、集団に再び先行され、後方からの追走が続く。ミスを犯したため、ロングレッグでは道走りを選び、先読みをした。山の中に入るとスピードが上がり、中継地点(ラジコン)では途中パックだった神奈川、千葉、栃木、石川(奥村)らを振り切った。
 中継後、今までのパックから考えると、先にいっている可能性が
あるのは茨城(美濃部)、埼玉、兵庫程度かと予想する。実は福島(渡辺)が1走3位と速いのだが、この時点で、福島は全く視野に入っていなかった。まず、埼玉を捕らえる。中継後のコントロールが同じなので、後半同コースと予想する。埼玉とは200m程度の並走後、ルートを変えて別れた。

 次に兵庫が目に飛び込んできて、途端に気持ちが落ち着かなくなる。これはまっちゃん(千葉:松澤)とのAPOC対決の再現か、とか、クラブカップの柿並の敵討ち、などと自分勝手な思考が働いて、必死に追走するうちに全く違う方向へ連れていかれる。兵庫とは後半、パターンが違うらしい。
でも、素早いリロケートで対応し、薮の中の小凹地を最小限のロス(っていっても1分程度か)で切り抜け、ラス前、ラストコントロールへ向かう。

 ラス前で再び兵庫が視界に入り、ここぞとばかりに猛ダッシュ。会場に現れると、1位だとの声が。後ろの兵庫を気にしながら、ゴールに飛び込み、加々美君にタッチ。本当に楽しい時間を過ごせた・・・・・。

 純正の長野県民だけで、勝ち取った4位入賞。初得点獲得。長かったね。本当に嬉しいメダルだった。
 来年もメンバー全員が残り、せつ君や金田君、川合君らも加わって
ますます代表選考が難しくなりそう。来年は切磋琢磨して、欲張って3位入賞を目指そう。でも3位入賞はちょっと(かなり?)無理かな?

 最後に長野県選手団で大会に参加して盛り上げて下さった方々、メールなどを通じて激励して下さった方々、今まで長野県Teamを支えてきて下さった皆さん、本当にありがとうございました。来年からも長野県選手団をどうぞよろしくお願いします。
 
 

◆男子選手権2走 加々美健朗
 僕は今年の5月から予期せずに長野県に来たわけですがその時から、長野県代表で全日本リレーを走って上位に行きたいなと野望を抱いていました。僕は個人戦よりリレーの方が好きなので、まっさきにこの目標を掲げました。

 今回はチームメイトにも恵まれ、このチームなら上位をねらえるなと思いレース前から非常に興奮していました。特に、黒田は夏に初めて会った時からレース毎に成長しているのが目にみえて分かり、今回のリレーでは密かにとても期待していました。

 今回の走順ですが,ねらいは「最後まで上位に付けて,全員緊張感を持ったレースをする.」というものでした.一度下位に転落するとレースから取り残されて緊張感が薄れてしまいがちです.特に黒田は経験も浅いことから絶対上位でつないでそうそうたるメンバーの中であついレースをしてもらい経験値を上げて欲しいなと思っていました.

 レース展開ですが一走の元木さんが予定通り上位で帰ってきて(トップでしたが.)僕が走ったわけですが,直前コールがなかったせいもあり,しかもトップということで(ちょっといいわけ.でもこのあたりが2走の難しいところなんですけどね.わかっていたつもりでも駄目でした.反省.)前半浮き足気味になりリズムの悪いレースを結局最後までしてしまいました.
 大きなミスはなかったもののトータルでは5分以上のロスという結果で4位まで順位を落としてしまいました.(予定では3位以内でした.)
 次は丸山が走ったんですがタイムを見ると,丸山もちらほらミスを重ねたみたいです.結局8位(9位?)まで順位を落としてしまいました.しかし6位ぐらいまでは視界に入る位置だったのでアンカーの黒田は緊張感を持った状態でスタートできたんではないかと思います.そういう意味では目標は達成できたかなと思います.
 でも本音では6位以内で黒田につなげたかった.僕と丸山が悪かったんですけどね.

 アンカーの黒田の走りはとてもすごかったです.タイム的には決して良いというわけではなかったですが4走の後半で3,4人他県の4走を見た中で全員抜いて帰ってきたわけですから.黒田の勝負強さを感じてしまいました.
 結果,目標を上回る4位に終わりとても満足しています.
来年も長野県代表で走りたいなと思います.
 
 

◆男子選手権4走 黒田幹郎
 全日本リレーは、素晴らしいテレインで、素晴らしい天候の中、素晴らしい成績が出せてとても楽しかったです。

 MEは、はっきり言って、自分の実力というよりは、運と、僕までつないでくれたメンバーの方々の頑張りが大きかったのではないかと思います。最後は、出来すぎなくらいすごいフィニッシュでしたね。ちょっと応援する側から見ていたかった気もします。走っている本人としては何がなんだか分からなかったですから。まあ、『熱い走りをする』というチーム内での役割を果たせて良かったです。

 実際のところ、自分としては、それほど良いレースをしたという感じではないですが、たまたま他のチームが崩れて行ってくれたので5チームも抜いてしまいましたが、まあ、的確なアドバイスを、走り終えた走者からしっかり聞いていたからこそ崩れずにすんだのでしょう。そう考えれば、今回の結果はそれなりに妥当な成績なのかもしれません。

 あとは、長野県は応援が素晴らしかったですね。会場に近づくにつれて聞こえてきた『くろだ』コールのおかげで、最後の体力勝負に勝てたんだと思います。最後は胴上げまでしていただいて、本当にうれしかったです(ゴール直後で苦しかったけど)。
前日のミーティングといい、こういう和やかな一体感はインカレみたいで良かったです。みんなで頑張って、みんなで喜んで、みんなで表彰される。そんな所が特別賞につながったのかなと思っています。
 

◆女子選手権1走 山浦友子
今回の大会は最近あまりトレーニングをしていないせいもあり、個人的には不安要素が多かったのですが、終わってみれば、レース自体も気持ちよく走れたし、応援もとても盛り上がったりで、今までで一番楽しかった全日本リレーでした。
◆女子選手権2走 高橋美和
 いつものことですが、そこそこのレースで、チームとしてもそこそこの成績で、まぁ、こんなもんでしょうという感じです。テレインもコースもすごく楽しかったです。
 やっぱり、応援は小物があったほうが盛り上がりますね。前のウエスタンカップ応援旗用に私が庭でギコギコ切った棒がまた役に立ってとてもうれしいです。

 来年の全日本リレーは資格がなくなってしまいそうですが、また長野の行事でみんなで盛り上がれたらいいなーと思っております。行事はたくさんありそうだし。
 

◆女子選手権3走 出利葉理子
全日本リレーはとても楽しかったです。
私の目標とする先輩方と一緒のチームで走れたのも嬉しかったです。レースはとにかくぶっ飛ばないようにゆっくり行きました。
ゆっくり行かなかったら多分、ぶっ飛んだと思います。大ツボリしなくてよかった、、、それだけでとても満足でした。
◆女子選手権4走 三浦千鶴
 4走だったので、走り終わったみなさんからいろいろと話を聞いてからのスタートでした。Eクラスってのをほとんど走ったことない上に、「おもしろい」テレインだったので、私には難しかったのですが、走っている間、「あ、言ってたとおりだ」っていうことが
たびたびあって、みんなでやっているんだなぁっていう感じがすごくよかったです。リレーは楽しい!
慎重に慎重にやって最後にちょっとボケる、というレース内容でしたが、一応順位上げれたし、よしとしようかな。スタートのときも、ゴールのときも、たくさんの声援とカメラ?がいてくれたのが、嬉しかったです。

「一番のみどころ」に参加できなかったのが残念なんだけど、どんな光景だったのか想像するのも、また楽しいってかんじです。

「独断と偏見の」特別賞も、なんだかよくわからないけど、長野県チームのいちばんいいところを誰かが見ていてくれてたんだって思うと(イヤでも目に入る目立ち方だった??)嬉しいです。
 

◆男子シニア1走 須田剛
 36歳でO-map美しさを知ってOLを始めた私ですが、その後もむっちゃのめり込むわけでもなく、できる範囲で続けてきました。
 経験の少ない私のスタイルは、遠かろうがなんだろうが、道を走る! 走って走って、目立つところから核心に向かって入っていく。・・でした。とにかく、線状あるいは、とても目立つものがないとレースが組み立てられないと言っても過言ではありませんでした。あとは、コンパスで平らなとこをまっすぐ行くとか・・・

 コンタリング??地図上だけの線を見て走れるかい!くらいのひどいもんでしたが、密かに地図の見方を勉強してはいました(今更そんなもん誉められませーん!) (^^;☆\(--#)バキッ
それが9月の駒ヶ根あたりで、なんとなく等高線に沿って動けるようになってきました。
 今回は、リメーク前の古いマップを見ると「道がないー!」とおおいに焦りましたが、前夜じっくりマップを見てイメージを沸々と湧かせてから望みました。意外なほどコンタリングができたり、地形を読むことができました。2カ所で、歩測ではこのへんかと思いつつ、ちょっと地形がイメージと違うと、100mほど通り過ぎてしまい戻ったりしましたが、概ねいい感じで回ることができました。これって、私にとってはすごい感覚でした。
次に走るのがすごく楽しみです。きっと元には戻らないと思います。

丸山監督・島崎団長はじめ、全員一体となった長野県選手団は、走りも応援もすばらしいものがあったと思います。本当に楽しい遠征でした。ありがとう。
 

◆男子シニア2走 木村佳司
当日は暖かな晴天。紅葉の高原。
テレインはテクニカルで通行可能度が良い、申し分のないテレイン。地図の精度も申し分ない。コースもすごく面白い。
その中で爆発的に良い成績を上げた長野県男子の走り。
すべてが満足の全日本リレーでした。
◆男子シニア3走 桐田幸宏
 前身の都道府県対抗リレーからずっと長野県で出ていますが、今年は初めて代表という立場で走らせてもらいました。でもつぼっちゃった。10番はいたかった。ロスは5分以上あったと思う。そして5分速ければポイントをかせげたのかと思うと非常に残念な気持ちです。(須田さん・木村さんごめんなさい)
 でも楽しかった。また代表で走りたいとすごく思いました。だからなおのこと、こんな時に制度が変わるのが悔しい。運よく制度が変わらなかったら、来年もがんばります。
◆男子ジュニア1走 細田直稔

現在執筆中!

福井智

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宮崎裕巳
 皆さんのご活躍によりとても楽しいリレー大会となりました。このようなすばらしい成績を得るとははっきりいって驚きです。あの和やかなムードの中でこの成績はとてもパフォーマンスが高いと感じています。それにしても最後の特別賞が圧巻でしたね。
「長野県の代表は表彰式の最後まで残るように」と役員の方にまじめな顔で言われた時は「なにかお叱りを受けるのかな」と考えてしまいました。上位に都会のビックな都府県がひしめくなかでの田舎のちっちゃな長野県チームの頑張りが目を引いたものと思われます。

 私自身のほうは、皆が50分位で回るコースに100分以上かけしまう最悪の結果でした。
おかげで、順位は完走チーム中の最下位で、チームの皆さんにはご迷惑をお掛けしました。何故だか全然距離感が合わず、全くシックリこない内容でした。ルート上のかなり手前でポストが見えてきて、「あれは違うポストだ」と思いながらも、念のため確認すると、目当てのポストだったということが度々でした。
帰りの車中で「これはそろそろ引退か」と考えてしまいましたが、家に帰ってみてシックリこない理由が判明しました。恥ずかしい話ですが、1/15,000の地図だと思っていたら、じつは1/10,000だったのですね。家に帰るまで気づかないとは間抜けですね。(でも安心しました)

 土日ともにとても穏やかな秋晴れで、とてもさわやかな陽気でした。また紅葉も見頃だったので、しばしすてきな景色に見とれてしまいました。前回に西日本大会で来たときは、雨と霧と寒さで峰山高原にはあまり良い印象はありませんでしたが、今回の遠征により大きくイメージが変わりました。今度はのんびりと散策に来たいと考えています。
 

大平洋平

現在執筆中!