WOC2007 Kiev in ウクライナ Ukraine レポート
てんやわんや。この国めちゃ暑いんですけど…
(htmlページ長くなるなる、こりゃ大丈夫なのか?)
帰国中、このへんでもうすぐ終わりてんこもり。
一応完結ということで…。

様々な方にお読みいただき、反響を多く頂きました。
ありがとうございました。

そこで、読みやすいように日付順に編集しました。
オリジナルはこちらです。
また印刷用にPDFファイルも仕立てました、どうぞ。


WOC2007解析をしてみました。見てみてください。こちら。
一般の方向けにはWOC2007報告書に
きっと載りますので、10月くらいには買ってみてください。でわ。


o-newsで状況をチェック!:http://www.o-news.net/
スタートリストなどは:http://woc2007.org.ua/live/index.html

選手個人のブログも少しずつ更新されてます。
お読みください。
番場さんのページ: http://blog.livedoor.jp/bamba_yoko/
小泉君のページ:http://tokiwa.air-nifty.com/controls/
村越さんのページ: http://homepage2.nifty.com/navi-and-map/jpn.html


応援メールくださった皆様、大変ありがとうございます。現在お返事をしている
時間あまりなさそうです。申し訳ありません。
また選手から、ご寄付を頂いた方々へのお礼状を差し上げようと予定していま
したが、現地郵便事情が悪く、2週間以上かかるのが普通とのこと。そこで、
帰国後にお礼状をかかせていただこうとしています。よろしくお願いします。

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当然のことながら、このレポートを選手も、どっかで読んでおりますが…
選手にとってはちょっと何気なくいったことが記事になってたりするので
書きすぎている箇所もあるかもしれない。
純粋に関心のある皆様の視点でお届けしようかと。
あなたがナショナルチームの代表選手を目指しているとしたら何が知りたい?


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まだこのページを読まれていない方。
世界選手権報告用時系列に並べた版。

8月13日 キエフへの旅。

紺野選手と、羽鳥は往きは同じ便。成田昼12時発、現地到着が夜中の12時くらい。
時差は6時間。18時間の旅でございました。
成田から5食、Subway、機内食2食(ミュンヘンまで)、
さらに ミュンヘン空港で一杯(写真)、
さらにキエフまでの機内で重い一食。
ミュンヘン空港ではこのビールはEUR2.10。チーズ付きプレッツェルはおいしい。

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8月14日 WOC世界選手権トレーニング が始まりました。
こんな感じで毎日地下鉄でいきます。ホテルは街中にあります。
まだキエフ中心街に行ってないけど…、あちこち物売り、出店、物乞い…
やたら混沌としてますが、ショッピングするような店は全然なかったりします。


今日午前はこのくらいの起伏で可能度は90%はAで、見通しもOK。ミドルに類似。

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8月15日 トレーニング2日目。
午前はロング、午後はミドルタイプのテレインでのトレーニングを予定しています。
WOCでは、トレーニングキャンプ期間はタイプ別にトレーニングテレインが用意され、
場合によっては入る時間も指定されます。
各チームはふつう午前午後の2回のトレーニングを設定し、
選手も走る時間はせいぜい各30〜60分程度。
あとはホテルで、のんびり思い思いの方法で過ごします。
ロング出場予定のない加藤君は午前はトレーニングスキップ、
紺野君は普段残業のしすぎで、WOC期間中は寸暇を惜しんで寝不足解消に
(まだ時差ぼけ有)。ビール瓶も選手の部屋にはまったく見当たりません。
皆さんストイックに調整してます。


どうでもいいことなのですが、ウクライナのテレインにはウクライナ犬、犬、犬
がいます。凶暴で、春にトレーニングをしたイギリスチームの女性は噛まれて
病院にはこばれました。
今日は羽鳥、紺野、小泉が接近して走っているところで、羽鳥めがけて2匹
の大型犬が突撃。逃げ回るのに、急斜面の倒木がある溝をかけあがり、
…前回八ヶ岳で痛めたひざをまた捻挫しました…。そのぶん選手は救われてます。

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8月16日 トレーニング3日目。
本日のテレインはキエフから50kmの離れているObukhivという町のテレイン。
地下鉄での乗り継ぎとバス&徒歩ではかなり時間がかかりそうなので、
タクシー往復を使いました。
オーストラリアチーム4名、日本チーム6名の10人、タクシー3台で移動。
加藤君はレスト、番場さんは日本を出発前から胃腸の調子が悪く、 無理をせず
やはりレスト。番場さんの体調が予選までに戻ることを祈ってます。
そういえば、8月15日のトレーニングは、帰りに6人でタクシーに乗りました。
タクシーの大きさは、1500ccクラスの乗用車(Hyundai)。前はロブ、
後ろのメンバーは、小泉、羽鳥、円香、松澤、俊介でした。今日はちょっと余裕。
中堅国の各国チームから頼りにされているまとめ役手配師ロブが、1台200
フリブナ(1rpm = 25円?)でまとめてきました。ロングのトレーニングが終了
したら、円香、俊介さんはミドルタイプのトレーニングエリアに移動してさらに
トレーニング。追加のトレーニングへの移動をタクシーへ交渉、カタコトも英語
が通じない国ってのもかなりきてます…でも頼りは手配師ロブ。

見よ!ロブの後ろには小泉君もいます。タクシー後ろ5乗…

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8月17日 今日はモデルイベント。
まずはウクライナは端的にどんなところか説明しましょう。
社会主義な時代がおわりつつあり、混沌としています。少なくともキエフは、
資本経済が入り始めて間もないこともあり、いろんな意味で混沌とした時代
のせいか モラル低いかなって感じです。すべてがごちゃごちゃ、ごみだらけ、
野犬もいっぱい、露天商、物乞い、昼間から道端で酒をのんでいるひと…。
オーストラリアチームが到着したときは、ホテルの問題か?チェックインする
ことができず、半日以上?部屋に入れませんでした。イギリスチームに至っては
ホテルに予約が入っておらず、ホテルは満室。ロビーでひたすらまち。
結局どうなったんだろう。
本日午前は、ミドルのモデルイベント。俊介、ロブ、羽鳥が向かいました。
モデルに行くバスの時刻表は当日の朝8時30分まで誰もわかりませんでした。
9時26分にくるはずのばすは9時45分にきました。11時に迎えに来るはず
のバスは15分まってもきそうになかったので、路線バスと地下鉄を乗り継いで
かえってきました。なんてこったい。
午後は、ロング、スプリントのモデルイベント。1時45分につくはずのバスは
2時15分に到着しました。3時にバスが出るというので、たったの30分しか
モデル試走に時間がさけなかったです。スプリントモデルなのに、公園エリア
との地元交渉がうまくいかなかったせいか、入ることを禁止されました。
そりゃいったいなんだい!英語も通じないし。いくつかのコントロールはデフが
間違っていたり、設置されていなかったり、すべてはわけわからん状態です。
加藤君ひとこと、「今年のチームが小さいのは(こんなめちゃめちゃな中では
動きがすばやいので)幸いしましたね」たしかに、倍近くの人数がいる中国
チームは、移動でタクシー利用も、トレーニングもままならない…。
明日はスプリント予選!みんなそんな中でも調整は順調そう。番場さんは
胃痛がひどく、きょうもスキップしました。ちょっと心配です。

テレインは、至るところごみだらけ。怪我をしませんように。
(病院のレベルも実は心配ですし)


手配師ロブ:本日も手配師ロブが暗躍。
すでに事前にオーストリアの誰かがオルガナイザの輸送担当から聞き出した
という謎のモデル行きバスの時刻表を入手してました。彼のところで、
中堅国同士いろいろな情報が入ってきて交換されます。
正式なモデルの時刻表が出たらまったく同じものでした。
午前のモデルも、ロブが「イエローバス(乗り合いの路線)」で帰るぞ!って
いえば、中堅国はみんなぞろぞろと彼についていき、
道端でバスを止めて「乗るよ(ってのるんです)」…ってな万事そんな感じです。
今日のチームリーダズミーティングが楽しみだぜ(ってオフィシャルはみんな
思っている)。シニアイベントアドバイザーは、あのオイビン!!
オイビンホルト:ノルウェー人、秋田WGのときもアドバイザ。能力は高いが、
口うるさく、ストレスフルできつい性格で、いつもは批判する側の先鋒兼大将
みたいな感じですから。副SEAはホバート。しょっちゅうWOCなどの地図を
オーバーマッピングだと批判しているが、今回のウクライナの地図はあまり
よくないぞ!いいわけするのかなぁ?

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8月18日の明日はスプリント予選。
男子は、加藤、松澤、小泉(松澤を紺野と書き間違えてました)
女子は、小暮(渡辺)、番場
の予定です。応援よろしくお願いします。

8月18日午前です。今日はスプリント予選。
現在近くの高級デパートで接続しています。番場さんも加藤君もいっしょです。
番場さんは小康状態です。おいしそうにメントスグレープをなめてます。
午後1時すぎの地下鉄にのって、スプリント会場に移動予定。
ウクライナは曇りと雨ばかりでしたが、昨日から元の暑い夏に戻りました。
暑いほうが、そして急傾斜のほうが、やぶいほうが、日本選手には有利です。
昨日のオルガナイザミーティングではいろいろやはりモメテました。
いくつかの面白い話は…
「明日のスプリントの公園には犬とごみは少ない。でももし怪我をしたら
フィニッシュには救急車と医者がいるから安心してくれ。」
なんていうコメントもありました。
日本チームからの質問。
「スタート枠でナンバービブスを1分じゃあつけられないじゃないか?」
回答:「練習してください」
ミーティングの後でオイビンとディスカッション。
「スタートまでは3分あるけど足りないと思うか?」
「そんな短時間は日本選手にはいままで経験がない、
 それに ヨーロッパはどんなピンを使うの?」
「じゃあ(特別に?)上2つを留めて、時間があったら下を1箇所か2箇所に…」
などというやりとりをしました。
でもさー、普通たとえば40秒でビブスを4箇所問題なく留められるかしら?
今回の大会は、スプリント決勝を除けば、フィニッシュにもスタートにも水が
ありません。手洗いもできない。オフィシャルはぜんぶもってきます。
今日は12リットルはこぶ予定です。。。。
目の前の番場さんはインターネット中。
小康状態、すこし元気です。がんばれ!

8月18日午前のつづき。
選手が寝た毎晩11時くらいにホテルのバーにロブと行き、各国のオフィシャル
たちとビールをのんだりします。昨日はチェコのオフィシャルと談話。
「この国とんでもなさすぎるじゃん…(どうしてここでWOCなんだー)」
チェコオフィシャルは(冗談めかして)「おれはソビエトがなつかしくて好きだ、
(ハハハハハ!)
キエフにくるのに18時間もかかった。国境を越えるのに、ただ越えるだけ、
なにもないのに2時間渋滞だぞ!ウクライナに入ったとたん、レースだ!」
(ロブも空港のパスポートコントロールで45分並んだといっていた)
交通事情はめちゃくちゃ。本当に、999%冗談抜きでめちゃめちゃです。
先日の50kmはなれたテレインの往復で、5回交通事故の現場(つぶれて
道のまんなかに止まっているとか) をみました。最低1日2回はみられます。
故障してとまっていたり修理している車はいつもホテルの前でふつうに見られ
ます。とにかくみんなカーレースのように走ります。
選手がのっているタクシーも一度正面衝突しかけました。渋滞時は歩道を車が
はしっていくのは超当たり前。中央分離帯にのりあがりながら走るのは、
次にあたりまえ。反対車線を走るのは(そんなん、事故るにきまってるじゃん)
よくみられる光景。4WDパジェロなどの高級車もあるのですが、歩道や
中央分離帯をのりこえていくのに便利、昨日は側道と高速道路の間に
高さ2mくらいの土手&歩道があったのですが、平気で乗り越えて走っている
車が何台もありました。実写版チキチキマシン猛レースが目前にあります。
選手の活躍もそうですが、安全にWOCWeekを過ごせますように。

8月18日 予選速報。
先ほど予選会場から戻りました。
結果は残念ながら、スプリント予選通過なし。男子は1〜1.5分程度。
解析を待たねばなりませんが、 どの選手もほとんどミスはなく、平坦地の
スピード差がそのまま結果になったようです。簡単でかつ平坦なコースの
場合の課題を見せつけられました。
ひとついいニュースを。番場さんが今朝から少し回復基調。今日は胃の痛み
はありません。村越さんが到着し、さまざまな薬やゼリー類を持ってきてくれた
のも、少しはリラックスにつながったのかなと思います。
明日の予選に期待したいです。特に高速レースではダントツに強い紺野選手
とスピード&登りに強い松澤選手です。
明日ロング予選出場予定
男子:紺野、松澤
女子:渡辺、番場
です。
ちなみに、今日は最寄の地下鉄駅からのバスが遅れに遅れて、男子は タクシー
でスタートへ入り、女子はスタートエリア時間締め切りに間に合いませんでした。
(もちろんそのあたりはオルガナイザ責任なのですが)さすがウクライナ。。。

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8月19日 午前ロング予選。
番場さんは、胃の痛みはなくなったけど、まだ体調が回復している状態じゃない
ことや、エネルギー不足から疲れ気味で現在の体力からロングはきついと判断
し、予選出場を取りやめました。ざんねん。
お腹の調子は悪いですが、痛みは取れたので、彼女に明るさは戻りました。
ぜひ明日に期待。スウェーデンで最も売れっ子のスポーツ実況アナウンサー
Per Forsbergが今年もWOCのスピーカーです。彼のアナウンス、
"We are waiting for Yoko Banba from JAPAAAN, coming soon..
NOW! .Good Race!"
とWOC2006ではすでにお馴染みの調子を聞きたいなあ。昨日は中間通過時点
では、同時スタートNORのAnneに50秒くらいの差だったので、余裕で通過する
はずと思ったのですが、登りがある部分でかなり失速しました。
さっき、川越OLCの福田さんがかってきてくれたガスカートリッジでお湯をわかし、
数日振りにクノールのスープを飲んでかなり癒されているみたい。

本日は、
男子:紺野、松澤
女子:渡辺(小暮)
で出走予定です。さきほどホテルから、地下鉄ツアーで出発しました。
本当に正直なところ、去年から比較すれば誰か1人はスプリントは通るだろう
と思っていたので、ちょっとちょっとばかりみんな意気消沈気味。
今日は、俊介、まっちゃんにもうとってもがんばって通過してほしいな。

スプリントの日の地下鉄ツアーの図。トップ選手だって、各自デイパックを
しょって、頭にサングラス、 いっしょにぞろぞろ。
中央でバックが光っているのがシモネですね。


今日はこれから10時のバスで、小泉、加藤、番場とともに、ミドルモデルに
いってきます。そうそう、村越さんが来てくれたおかげで、昨日も本日も、
フィニッシュのサポートをしていただけることになりました。
そのぶん、ぼくがモデルのサポートに回れるのでとても助かります。

ところで昨日はじめてきいたんだけど…ロブの走力ベストタイムは、
1000m 2'41"
3000m障害 9'20"
5000m 15'20"
だって!知ってた?ロブには「知らなかった?」って言われました。
しってるわけないじゃん。でもすごいですねぇ。
夜11時に開催される、
Unofficial team official meeting
(=Official team official drinkingとも呼ばれている?)
でのひとこまでした。ちなみに、ほとんどの選手はこのホテルツーリストに
宿泊しています。では。

8月19日 モデルを終えて、午後。
小泉、番場、加藤とモデルから帰って、すぐオンラインリザルトをチェック。
日本人選手が通過していない状況をみてかなりがっかり。同時にこっちの状況は
よくなってきているので、明日のミドルに全力でやろう!という感じです。
番場さんは笑顔が戻りました。あとは栄養を吸収するだけ。
今日はじめて、インスタントラーメンを作りました。みそラーメン2、しょうゆ2。
小泉、加藤君はひどく!?おいしがっていました。 そう、熱い食べ物を食べる
ことがいままでなかったです。番場さんも、麺とスープをちょっとのみました。


8月19日 選手が帰ってきた午後3〜4時。
コモド(デパート)から14時30分戻ったら、選手は運良くバスが直行便で30分で
ついたらしく、13時30分頃に戻っていたようです。松澤と俊介が通過までは約
6〜9分程度。この差をどう考えるかということになります。まず俊介の走力を
もってしても追走できない選手が多かったこと、さらにルートミスを繰り返している
ので、現状では通過ラインとの差がどうこうということじゃないかな。
各予選とも20カ国ぐらいは、予選通過に近いところで戦っているので、これは
細かな技術の問題じゃない、慣れないテレインなのか、走りやすい場所を読み
取る慣れや全体的なルートを設定するプランが各選手より甘いだろうということ、
そして最後に走力という感じ。
松澤としては、コントロール周りのミスが多い、それからポカミス。6分は出せない
感じではないが、6分縮めたレースをしたとしたら、昨年デンマークよりは良い
レースだろうということです。

8月19日 ミドル予選、選手エントリー
男子:加藤、紺野、小泉の順
女子:(なし)、渡辺(小暮)、番場の順
で最終エントリーを終えています。

****

8月20日 午後:全ての予選を終えて
今日はとても残念な結果に終わりました。正直なところ色々な面で失望してます。
昨年の2006は、通過がのべ3名、多くの選手が通過までわずかでそれなりの
成績でしたが、今年2007は結果として全くのノーチャンスでした。
俊介:5番をスキップして失格になりました。全体的なスピードは速そうですが、
  4〜6でかなりミスをしてて36分。
加藤:特に前半でミスを続けたようです。わかるミスだけで5分以上。
  トータルで38分。
小泉:うまくいったコントロールがあまり記憶がないくらい細かいミスを連続。
  トータル40分。
番場:食事ができていなかったこともあり、走れず集中力も欠いてレースは散々。
2005があってやはり海外経験が少ないこともあり、ヨーロッパの選手に普通の
ことでも、 日本の選手にとってはテレインのバリエーションに対応できないことも、
悪い結果のおおきな一因でしょう。
今年のWOCは各国選手がものすごく若いと思います。もはや60年代生まれは
いない。70年代も前半は御用済みで、俊介たちの世代78〜85年くらいが主役
です。78年生まれ前後でももうベテランみたいな感じ。
それにつれて、コーチ、オフィシャルたちもぐんと若返ったと思います。
ぼくや、村越さんロブの世代40〜45歳くらいばかりでしょうか。

選手輸送にも使われている黄色いぼろい路線用バス。
よくみればISUZU製です。スタッフにもうちょっと英語が通じたらなあ。


ありがちなスタート地区風景(ミドル予選)。
敷物文化は日本・アジアのもの?他国は椅子がふつう。


ありがちな予選スタート風景(ミドル予選)。
−5分からスタートです。スタート地点まで、各分延々と50m?進みます。
−3分で予選レーン毎に分かれますが、お互いには結構距離が
あるので、 見えません。


8月20日 夕刻 キエフ中心街に食事にくりだす
全ての予選レースが終わり明日はレストデーなので、選手みんなと村越さんで、
キエフ中心街のレストランにくりだしました。レストランの場所は、もちろん?ロブが
スイスのコーチから聞き出してきたおすすめのお店。
みんな食事とひさびさのビールを楽しみました。みんなかなりがっかり状態から、
ちょっと元気が出たかな。番場さんも食べられるようになってきたし。
キエフの中心街は、ごちゃごちゃ雑多なホテル周辺とは一変し、現代的ヨーロッパ
そのものでした。物売り、物乞い、ごみ、全然なく、往来はきれいなひとばかり。
あと、ちなみにウクライナは食事はおいしいです。 北欧に比べれば東欧圏の
料理はチェコやハンガリーもそうですが、どれも手が込んでいて、カフェなどに並ぶ
品数も多くどれも おいしいのです。

キエフレストランで。選手はStella(Belgiumビール)を堪能。
日本のビールは水準以上にはあるけど、比べればやっぱ全然だめ。
(羽鳥は個人的には普段からピルスナーウルケルを飲んでます)


「なぞコラム:両替の話」
羽鳥は、チーム費用をカバーするにも、全てカードのキャッシュアドバンスを
利用しています。外貨やTCを経由するよりも結果的に有利だからです。
成田出発時、外貨購入を迷っていた俊介には、日本円TCをすすめました。
通常日本円TCはどこでも通用するし、キャッシュを経由するよりははるかに
レートが有利なためです。
しかーし、ウクライナは違っていました。フリブニャは1$=5Hに固定されて
いて、ドルも流通するので売買にわずかに数%しか差がありません。
ひと昔前の香港のよう、現金主義。もっと驚くことには俊介の日本円TCが
どこも両替できないのです(現金ならわかりますがTCにレートがない)。
今までいろいろな国にいきましたが、日本円TCができない国なんて、
18年前のパキスタン以来のこと。わたし教えを守った俊介は文無しです。
でも、出国時より円はすでに10%も高くなっているので、外貨や外貨TC
に変えたみんなはすでに大きく価値がきり下がっています。結果として
為替差損をしなかった俊介は、「とりちゃん大先輩ありがとうございます」と
心の中できっと思っていることでしょう。

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8月21日 午前チーム内ミーティング
が開かれました。今日は基本的にレストで夕方からキエフ中心街で?
オープニングセレモニーです。旗手は加藤に決定。
ミーティングでは、ロブはWOCやここまでについて、(日本語的な意味で)
総括を行いました。強く選手に物を言ったり注文をつけるのは彼自身
がまず一番嫌いなことなので、そこのところはかなり苦しい選択です。
(事前にぼくや村越さんに内容についてリハーサルをやったりしました)
内容は、多岐にわたりますが、彼の意図するところも汲んで書けば
・このままではいけない、選手はもっとイニシアチブを発揮し
・そして今回の リレーに臨もう
ということになります。
リレーのメンバーは前もって今日決定する予定でしたが、スタッフ側も正直な
ところ現状で決め手に欠いています。判断材料に乏しいこともありますし、
一旦選手間でメンバー選出について話し合いをしたらどうかということにしました。
(昨夕スタッフ部屋にきた村越さんも交え、その提案について検討しました)
本日ロブから提案を行い、その後一旦ロブはIOF各種ミーティングに出かけました。
そのあと選手を集めて、簡単にあと打ち合わせ
・ リレーチームへのコンセプトをリストアップ、または決める
・メンバー決定のプロセス
を話し合うことにしました。男子メンバーのみ12時にコモドで昼食をとりながら。

ありがちなコモド4F、カフェテリアの風景(19日)。
いつもはすいているが最近はオリエンティアが半分。
奥左は、なんとすし屋でございます。ここでは接続フリー。
コモドには茨城産水戸茶が、そのまま売ってたりします…かなり謎。
加藤はこのあと、なぜか警備員に写真撮影を止められました。



8月21日 ↓↓↓↓男子ミーティング結果↓↓↓↓
話し合いで、男子メンバーは小泉が外れて、
1走(L) 紺野 2走(L) 松澤 3走(S) 加藤に決まりました。
小泉はリザーブです。
チームの認識として、男子はフィジカルの面で(それは差としては超めちゃくちゃ
は大きいものではないのですが、埋めるにはそれなりに困難 )今年はかなり
苦戦を予想しています。やはり1つでも上が取れる可能性にしたい、適性より
もリスクを選択しよう、やはり走力とスピードでタフなメンバーからというのが
今回の話し合った結果です。 個人レースがみんなうまくいかなかったこともあり、
リレーには気分一新、打ち込もうと思っています。

8月21日 お昼男子ミーティング開始
コモドで男子ミーティングが始まりました。小泉、松澤、俊介、加藤4名のみ。
番ちゃんと羽鳥は、ちょっと離れたところでお食事。
いまは1Fに移動してお茶することにしまして、移動したところです。
正直なところ、さっきのロブのミーティングについてチームメンバ達の見解を簡単に
書くとすれば、 「いまこのリレー前のタイミングで選手にロブやスタッフから苦言を
呈するような方法をとるのはどうかしら?それから選手でリレーを決めさせるのも、
みんな走りたいわけだし決める責任を放棄しているようで…」ってことになります。
まあそれに答えるとすれば、
「でも2003?までは、選手間でリレーメンバーを決めていました…、
それから、 すべての選手にとって、このアプローチがリレーに
向かうにあたって好影響であるはずがないけど、チームとして
いい方向に向かうきっかけになればと思っています。男子もみんな、
お互いWOCにそれぞれがんばってきたわけだし、今一度ここで足元を
見つめていろいろな思い込みなんかをこのタイミングでリセットして、
まずはチームや相互を尊重して今時点ベストの決断に向かうプロセスが
現時点でのチームや彼らの今にとって有意義なものになってくれれば…」
と思っていますって…目の前の番ちゃんにいってます。1Fコモドにて。

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8月21日 オープニングセレモニーほか
オープニングセレモニーがキエフの街中の公園で行われました。
初めてキエフ街中をちゃんとみたのですが、選手のホテルツーリストの周りとは
どこもやっぱり大違い。きれいでした。ここはヨーロッパです。
オープニングセレモニーは今までみたWOCのオープニングセレモニーの中では
最も面白いものでした。これはこれは意外。



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8月22日 ミドルファイナル観戦など
ミドル観戦しました。それとかなり似たWOCTourMEコースも走りました。
またもテリー・ジョルジュ、シモネ・ニグリが勝ちました。驚きです。
コースを走った感想では、とてもじゃないけど厳しいテレインで、おまけに
地図が余り良くないという感想です。かなりおおざっぱな表現で簡単にロスト
します。ぼくら男子でもすぐ5分以上のロストをしてしまうのです、トップ選手も
同じでしょう。そんな不安定な状態でまたもや勝つとは。
ちなみに、6.1kmを小泉が51分、松澤46、トップはロシア選手36分、
でもこれはすごく速くて松澤のタイムは悪くないです。加藤、紺野は棄権。
羽鳥も棄権(というか、途中で会場に戻ってきて、そこで止めたくなる、
あまりに暑い日でした)。

テリージョルジュ中間ですでに1分の差。
余裕すら感じさせるすばらしい走りでした。


8月22日 夕方:ふざけるな!!バス1時間50分待ち
というのはやっぱりバスの話。WOCTourから会場に戻るバスは、ほとんど
の男子は5時すぎのバスに乗れました。10人くらい乗れず。さて、次のバス
は何時くるんだろう?夕方だってのに30度以上はありそうな暑い日。
ウクライナだからなぁ、さっき行ったバスが、まさかキエフ往復するまで待つ
なんてことはないよなぁ…(などといいながらもみんな不安ありあり)
だんだんとWOCTourに出た選手や観客で待ち人が膨れ上がります。

前のバスに乗れなかった羽鳥、あとからきた番場、円香、福田さんは途方に
くれてました。30分もまってると、もう超げんなりです。
福田さんが、地図とバス路線図を持っていたことから、6時頃に、
「私路線バスとか適当にのって戻ります」と離脱しそう!!!!えー、
ぼくらも連れてってください、見捨てないで…
1時間近くも待つと決断が鈍るがここは腹をきめた。

主要道に向けて歩き出すと、ほどなくある工場の前にミニバスが…もしや、
ぼくが駆け込むとそれはその工場と、地下鉄駅を結ぶ通勤バスでした。
「乗ってもいいですか?」「いいよ」うわー助かったみたい。(しかもタダ)。

番場さん曰く「このバスに乗っている人や運転士さん、みんなやさしい人
みたい…ウクライナに来て初めてうれしいことがあったような気がする」
それから地下鉄駅について、トラム(ちょっと予想外に時間がかかった、
地下鉄の乗り継ぎを選択すべきで、そうすれば10分は速かったかな
)と地下鉄を乗り継いで70分で帰ってきました。7時すぎ。
#そのときはもしかしたらバスに抜かれたかなってちょっとブルーだった

あとから聞いた話、その場にはたくさんの人が残されて、ある工場近くの
駐車場みたいなところの近くだったので、通勤帰りの車?やバスなどに
「お願いですから助けてください」とみんなでいろいろお願いして、
順にあかちゃんがいる人などを助けてもらったそうです。
それでもまだ残された人は135名。7時にやってきたバスは1台。
そのバスにすし詰めにしてやっとホテルに戻ったそうです。帰着8時。
文字通り「ふざけるなー!80EUROもトランスポート代を取っててどういう
つもりだ!金返せ〜〜ってみんなイベントセンターに怒りをぶちまけた
そうな。(ITコミッションのマイクの話)」
一日だってまともに運行できないバス輸送、どうかと思うけど、
ここはやっぱりウクライナなんだろうな。


8月22日 夜  チーム内 ロブのミーティングのその後。
20日ロブのミーティングその後、チーム内ではそれなりにいろいろ選手は思う
ところもあって、「選手をつきはなしたような気がする」「より落ち込んだ」
「でも選手側にも期待に応えられなかった面もあるし」などなど、受け止め方
はあったようです。その後ロブから、「選手を落ち込ませるつもりはなかった、
ごめんなさい」「これからもっとイニシアチブを発揮してリレーをがんばろう」
と22日夜ミーティングの話し合いもあったし、みんながんばろうという方向性は
一致しているということで前向きに臨めると思っています。
ついでに村越さんみた外から見た印象を書けば「チームの雰囲気を変えようと
したことだけど、ミーティング前後では外から見ればそんなに変わってないよ、
好影響も悪影響もそれほどじゃないんじゃない?」とのこと。。。
でも、22日夜のチームミーティングに出て「うん、まあこれからはうまくい
ければいいかな」ってコメントです。
もちろん選手は当然各自、強く期するところはあるわけで、個人的にロブと
話したり、選手同士や男子ミーティングをさらに開催したりなど、やるべきことを
一生懸命やっていると思います。
リレーがうまくいき成績に結びつけばと思っています。
今晩は、ロブ、加藤、俊介、羽鳥というメンバーで11時すぎにバーで、ちょっと
Stellaを飲みました。俊介は田舎育ちなんで、英語が全然できないです。
本人は、やっぱこれではいかんと思っているそうです。

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8月23日 きょうはロング決勝、でも練習。
羽鳥と小泉は、初日初日に入ったテレインで練習をしてきました。
やっぱこっちのテレインに入るってのは、貴重な練習の機会ですからね。
さっくり設置のぼくが10kmくらい、小泉は13kmくらい練習しました。ふー。
ウクライナは熱い暑い。35度くらいでしょうか。湿気は日本よりは少ないけど。
きっと日本はもっと暑いでしょうけど、こっちでもげんなりで、1時間走れば、
もう目が回るくらいです。練習を終えてホテルに戻ってシャワーをあびて、
コモドにきてます。 さっきコモドに来る途中に、ロング決勝に行かなかった
番ちゃんと円香に会ってロング決勝の結果を聞かされました。ふーん。
そういえば、今日は野犬がいっぱい。でも幸いに小泉が少し追いかけられた
くらいで、総じてよわっちかったです。でも こまったもんです。

8月23日 夜 バンケット!わぉ! 今年はウィーク中日だよ。
過去10何年で最もすばらしい食事の質とその量。30EUROですが、それは
それはとてもよい食事です。あまりの量に半分くらいしか食べられない。
オードブル、ハム、ソーセージ、ビクルス、チーズ、オリーブ、フリッタ…
各種ステーキに、チキンキエフに、もう書ききれない、
デザート、ビール(一応飲み放題)。すばらしい。ですが…

この会場、写真からはわかりませんが、とんでもなく暑い。
エアコン効いてないので、35度以上はあったと思います。サウナ。
みんなひたいや背中に汗びっしょり。アゴに汗がしたたるくらい。

ロング、ミドルの表彰式も行われました。1位商品のぬいぐるみは
飛行機に乗せてもってかえるのかしら???
終わったら、選手はみんな早速屋外へ脱出!



「両替の話:続編」
俊介は日本円TCを両替できないという事態に陥っていましたが、オープ
ニングセレモニー前に街をうろついて、【日本円現金】の両替ができる両替商
を見つけました。驚くことに、売0.42買0.44とその差僅かに4.5%。俊介は
交換しました。 めでたい。そのレートの良さもさることながら、いったいこの
両替商は日本円現金を手にして、どうこれを市場に流通させるのかしら?
ひとつ気づいたことは、ほとんどの銀行でどの通貨もTCレートが設定されて
いません。そういえばWOC向けの支払いもドイツの銀行を経由させました。
つまり、このウクライナには信用取引はない、現金主義ってことでしょう。
日本円レートを表示している銀行がひとつありましたが0.37、そんなもんで
しょう。市中両替商の現金流通の方がかなり強い。
教訓:ウクライナではユーロ&ドル現金しか両替ができない。ヨーロッパか?
欧米か!こんな国はおいらはパキスタン以来だ!

8月23日 夜 バンケットのあと…
暑い、暑い、とんでもなく暑い。ホテルに帰ってきてシャワーを浴びても、
エアコンのない部屋、夜9時すぎなのに暑い。過去WOCにない暑さ、熾烈。
あまりの暑さに、俊介とバーへ涼みに。へたれてたので、全然飲む欲もなく
なってたので、Stellaの小グラスをオーダー。しばらくエアコンの効いたバー
にいると、とたんに回復。すごくStellaがおいしい、こんなにおいしいの?
ちなみに値段は、Stellaが最も高くて、グラス大なら220円くらい。小なら
130円くらいかな。日本なら5倍するでしょう。
ほどなく、隣のあんちゃんたちが、恐ろしいカクテルを注文。火をつけて
(アルコールそのものじゃ) 燃え上がるカクテルに、すぐストローを入れて、
一揆に飲み干します。飲み終わった瞬間はストローも燃えてます。
写真がないのが残念。試してみたくなったので、2人分を注文、燃え上がる
カクテルを一揆に飲み干しました。やっぱりとんでもないアルコール度数。
喉から胃まで熱い。飲む間にやけどはしませんでした。ちなみに値段は
Stellaの2.5倍、24フリブニャ、約600円。超高級、日本なら一体幾らか?
#このカクテル&飲み方について知っている人、情報ください
でもすごく甘くておいしかったです。 ほどなく、バンケットを終わりまで
楽しんだ松澤が、なぜかホテルのバーに直行し登場、Stellaの小を飲み
いろいろとリレー話などをしました。しかし、まっちゃん、一人残ってバンケット
を楽しんで、さらにぼくらが居るとも限らないバーに直接現れるとは!?
(怪しい松澤話はリレー後にでも)

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8月24日 午前 毎日気温が上がっている!
昨晩、今までで一番寝苦しい夜。日本でもこんなには暑くないんじゃない?
今朝はもう30度以上室内でもあるでしょう。
あー熱い。加藤と俊介は、トレーニングをスキップして今日はレスト。
ロブは、プレジデントミーティングに出かけました。
まっちゃん、小泉、円香、番ちゃんはお昼過ぎにWOCTourのスプリントに
出場予定です。ぼく(と村越さん)はIOF VIPレースに15:00から。

男子の部屋は東向きで、朝から猛暑、室内で汗が出ます。
さっきまで、隣の部屋は加藤と俊介がベットで死体のようになっていました。
しかし寝てられず?加藤はここに脱出。彼女たちの部屋は廊下向かい
なので午前はすごく涼しい(といっても知れてます)。午後は暑い。
もうすぐ、みんなコモドに脱出することでしょう。



8月24日 お昼コモド
加藤君まずホテルより脱出して登場。インターネットチェック。明日の天気予報は〜、
キエフ37度。もっともっと暑くなれば、相対的に日本の選手に有利だよー。

8月24日 夜ミーティング リレー前
最後のチームミーティングです。
リレーは非常にタフで、1走(トップ50分)紺野、2走(50分)松澤、
3走(35分)加藤をそれぞれ走ります。
現実的な目標は20位(39チーム中)、昨年は24位で、上にはニュージーランド、
スペイン、ハンガリー、オーストラリア、ブルガリア、ポーランド、リトアニア、
オーストリア、ドイツ、イギリス…ということで中堅国から強国までひしめきます。
ロブは選手に、
・タフであり続けること
・ポジティブであり続けること
・アグレッシブであり続けること
・そして落ち着いていること
を何度も事例をあげて説明しました。選手達に期待したいです。

ミーティングの風景。エレベータホールにすわりこんでやってます。


ロブから最終日夜に行われるアンオフィシャル打ち上げパーティの案内。
内容は、100フリブニャでボートで中州へ行く。ディスコが行われる予定。
9でビールを飲める。カメラは持ち込み禁止(こういう場合、過去の例だと
暗闇で全裸の出し物やリレーで大騒ぎ…)。帰りのバスは、午前2時と4時。
果たして日本チームは参加するでしょうか。
(ぼくは残念ながら日曜日昼にキエフをたちます、スプリント決勝は見ない)

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8月25日 リレーが終わりました コモドにきました
27位。目標からはかなり悪く残念な結果です。展開を書きます。
1走26位紺野、この時点で目標20まで5分30分程度。俊介は前半トップ
集団(27チーム)にいたのだけど、中盤ルートミスで2分程度遅れる。
そのまままとめて、フィニッシュ、27位とはいえまあタイム差は許容範囲。
2走30位松澤、かなりの大きなミス1回と、数回のミスを前半でした模様。
順位は3つだが、タイム的に大きく遅れ、負けたくないカナダやスペインあたり
に差をつけられ、アメリカ、ポルトガルにも抜かれる。
3走27位加藤、中間までに順位を3つあげて、直後にポルトガル、アメリカを
従えて現れる。そこで競っていた各国は大興奮の中間だった。すばらしい。
しばらく後、表彰式で集まっている観客の前に、加藤、ポルトガル、USAが
集団でラストコントロールに現れる。加藤が最も脱出しやすいユニットを取り
すばやくパンチ、この時点でポルトガルに僅か3mのリード。
そのまま3カ国150mの直線勝負、USAが遅れたが、フィニッシュライン最後
まで、加藤とポルトガルの選手は競って、観客やアナウンサーは大興奮、
1mの差でぎりぎり差しきって27位をもぎとってくれた。わおー。
目の前の加藤君にインタビュー:感想をお願いします
「かんそう…、エキサイティングなレースでした!ふふふ、そうですねぇ、
まあ順位を1つでも上げることは大変なことなんだなあと痛感しました。」
としみじみ語っております。
ありがとう(ちょっと成績残念でも興奮)日本チーム、よくやった加藤!!!!

中間パブリックコントロールに27位で現れた3走加藤。
直後にUSA,ポルトガルが迫る。各国の応援は白熱。
本当に かっこいい!!



8月25日 夜 レストラン
IOFのホテルの近くにある、おいしいイタリア料理店でみんなで食事。
実はこちらに来て、全員で食事ができた機会は最初で最後なのかな。
ピザ、パスタ、カンツォーニ、(チェコ)ブドバイザを楽しみました。
11時すぎにホテルに戻り、今日からやっと涼しくなったホテルの部屋で
戻って、ラーメンを作ったり、コモドで買った怪しいすしを食べたり過ごしました。
みんな2週間の疲れがありありとわかります。
加藤はまずやりおえた感じ、俊介はあー失敗しちゃったけど次はいけるな、
松澤は男子の最年長で男子ミーティングをまとめるなどリーダー的な役割を
常にしてきただけに、相当にミスの悔しさがうかがえます。小泉もどことなく
残念そう(に見える)…でも疲れてイタリアレストランの時から寝てました。
女子にとってもある意味予選で終わってしまったWOCに、番場、円香は
いろいろ思うところはあると思います。
男子は去年の24位から順位を落としているのですが、詳細な分析をして
みないと、比較の点ではよくわからないです。ただ、毎年国の数は増えて、
その中でも強い数人ずつの新顔も増えて、各国も特に3,4人目のレベルが
少しずつ上がるので、毎年ちょっと実力平均の上乗せでは上にいけません。
WOCが毎年開催になって、遠い中堅国は事前練習の機会がなく、逆に
ウクライナのように、東欧諸国にとってはほぼ地元開催です。
実力差もありますが実は準備の差、2005日本開催で予選通過者を多く輩出し、
男女ともにリレーでかなりの上位に食い込んだこともわかるように、場所が近い、
練習機会がふんだんにあるという条件は大きな違いです。
この後は、チェコハンガリーと続いて、大陸中堅諸国にはより好条件、環太
平洋の国にはより厳しい条件となっていきます。
条件的にも、オフィシャルが2人だと、現在の選手6人ちょっとがいっぱい
いっぱいという気がします。さまざまな情報を入れたり、練習をアレンジしたり、
10日あまりで目まぐるしくかわる状況をタフにこなしていくには、選手も
オフィシャルもよりWOCに「慣れて」いる必要がありそうです。
あとは報告書で…。

****

8月26日 スプリント決勝
日本に出発する日でしたが、午前のスプリント男子だけ観戦しました。
最初に、フィンランドのモルテン、スウェーデンのエミールがトップタイムを出した
あとはなかなか順位が変わらない展開。
最後に来て、スイスのダニエル、スロバキア、スイス…と順にトップ更新をして
盛り上がります。10分経過時点ですでに15秒遅れていたテリージョルジュは
ラストスタートでもうチャンスがないと思っていたのですが、奇跡的な挽回をし
突然ラストコントロールに現れた。そのままあっという間にフィニッシュ。

スピーカーのペルが「すばらしいタイム」「テリーはどうだろうか〜!!」
5秒くらいの息をのむ沈黙、テリーは歩きながらスピーカー席を見つめる。
次の瞬間、「ペストタイム更新!テリーがチャンピョンだ、おめでとう!!」
テリージョルジュは、右手を上げて湧く歓声に応え、そのまま倒れこんだ。
感動的な瞬間です。


8月26日 ウクライナは最後もウクライ〜ナ(ウクライナ発音)…
オルガナイザ手配の空港シャトルバスはさすがに時間どおり10分遅れて
きました。ところが空港についてみると、まんず出発客口?大混雑。ひとりひとり、
パスポートとチケットをチェックされている。なんじゃ? 出発まであと1時間40分、
すでに不安。ルフトハンザのチェックインカウンターにつくと、またまた大混雑。
30mくらい列があるのに 5分で1mしか進まない、こりゃ無理だな(あと
1時間20分の時点で予想)…チェックインカウンターの荷物コンベアも動かず、
チェックインが終わった荷物は山積みにされていく。ウクライナはいつも怪しい。
そうこうしているうちに、出発30分くらい過ぎて、ようやくチェックイン完了。

パスポートコントロールにいくと、またまた長蛇の列。トレイルOの大久保さん
はぼくより20分くらい前にチェックインを済ましたはずなのに、「途中なぜか係員
がいなくなっちゃいました」とかで、まだ目の前にいる(大方昼飯でも食いに
出かけたのであろう)。全く進まない列に並んでいると、ルフトハンザの職員が
やってきて、「フランクフルト行き乗客は列の最前列まで行って先に通過しなさい」
って。最前列まで抜かしていくと、列の先頭のおじさんおばさんが「何で割り
込むんだ」ってウクライナ語で怒っているんだけど、「プライオリティ(特権?)
あるんです」って通じない英語でかわして、パスポートコントロールをようやく通過。

ふー、と思ったら次はセキュリティチェックで長蛇の列(もう2週間待つことに
慣れたけど…)。1時間遅れて飛行機に乗り込み、カナダのスミス兄弟、
イギリスのジェニーたちと「まずは生還おめでとう」と健闘と称え合った(?)。
フライトは1時間10分遅れて出発(荷物は積まれているかなぁ)接続時間は?
スミス弟は、「 うーん2分(冗談)くらいだな(カナダまで帰るのに絶望的…)」
ジェニーは、「別のフライトがあると思うけどわからない(丸顔ニコニコ)」
「列に並んで、何かを待って、並んで、待って、並んで、待って…
まさにウクライナスタイルだね」みんな笑うしかないんですけど(ヘラヘラ)。
最後までウクライ〜ナでした。今もなお残るソビエトスタイルかな。
(フランクフルト空港にて、東京成田行き接続あと2時間30分)

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8月27日 ウクライナ番外編。
27日朝発のロブと円香のシャトルバスはこなかったそうな。
しょうがないから、タクシーで空港まで100フリブニャ。

ウクライナレポートご愛読、日本チームへの応援ありがとうございました。
現在羽鳥はチームメンバーより1日早い帰国の途についております。
フランクフルトにいます(が、更新はどこで?)。